電脳酒音

ほがらかな雑記

豚カツ

月曜日、朝起きると猛烈に肩が痛くて。腕を上げるのはもちろん、歩くのに少し揺れるだけだけでもズキズキと痛くて。肩痛いと固い鯛でダジャレできんな。

デスクワークといえども仕事にならんなあと、とりあえず午前休を取って、病院に向かった。病院はそれほど混んでなくて、10分ほど待ったら診察室に呼ばれた。待合室のテレビは政治、宗教の話をしとった。

診察室ではおじいさんの医者がクルクル回る椅子でほのかにユラユラ揺れてて、向かいにあるクルクル回る椅子に俺を促した。促されるまま椅子に座るとおじいさんはほのかに揺れるのを辞めて、「今日はどうしましたか?」と俺に尋ねた。「肩が痛いんです。」と答えると、おじいさんは俺の半そでの襟元から肩を触り始めた。少し揉んだり指をあてたりしたら、何かを確認できたのか触るのを辞めた。ほんで、「これ百肩やね。」って言いよった。なんやそれと思っとたら、おじいさんは「四十肩とか五十肩とかあるやろ?それの一番ひどいのが百肩や。」と続けた。

そんなアホな思った。百肩とかそんなん初めて聞くし、アホなジジイがふざけて言いそうなおもろない冗句みたいやん。ジジイはなほんで治療法を話し始めんねん。「兄ちゃん、この病気はな全国でもあんまなくてな治療法も確立できてないねんけどな。唯一の治療法がな、まあ同物同治やね。肝臓悪かったら肝臓食べる。心臓悪かったら心臓食べる。昔の中国人はそうやって、病気を治してたんや。兄ちゃんは肩やから肩食べ。」って。ほんで、「一週間ぐらい肩食べて、まだ痛み続くようやったらまたおいで。」と言われ、肩ってなんやねん思ったけど流されるままに診察室から出された。

受付でのお会計時には、受付の女の人から「とりあえず、ロース渡しておくのでトンカツとかにして食べてください。」言われた。渡された明細みると処方箋を書くところに「豚肩ロース」って書いてあった。

やから、俺は月曜日からずっとトンカツ食べてんねん。肩はまだ痛い。